2013年4月

TDK、中国・広東省にレアアース磁石を製造する合弁会社を設立

TDKは、中国・広東省の資源開発会社である広晟有色金属、東海貿易と3社で中国・広東省にレアアース磁石を製造する合弁会社を設立すると発表した。

同社は、自動車向けなどの各種エレクトロニクス機器、産業用機器向けに各種磁石を製造している。特に自動車、家電など、省エネ、環境対応が重要視されることに伴ってレアアース磁石の需要が世界的な急増が見込まれている。

資源的にも限られているレアアース材料の安定供給を確保するため、中国に磁石製造の合弁会社を設立し、事業の強化を図る。

合弁会社は「広東東電化広晟稀土高新材料」で資本金は3300万米ドル。出資比率はTDKが59%、広晟有色が37%、東海貿易が4%で、今年5月に設立する                                                   YAHOOニュース より抜粋

中国、2013年の任務として大型レアアースグループの形成を促す

中国工業情報化部の蘇波副部長はこのほど、「2011年に国務院が『レアアース業界の持続的で健全な発展を促進するための若干の意見』を発表してから、中国は同意見に定められた『1-2年の間に、秩序あるレアアースの資源開発、製錬と分離、市場流通秩序の整備、そして、規範化された効率のよいレアアース業管理体制の完成』という目標をほぼ実現した」と述べた。中国国際放送局が報じた。

蘇次官は、「2013年、レアアース業界の重要な任務は大型レアアースグループをいち早く作り上げ、違反行為と不法行為を取り締まることだ。さらに技術の研究開発と産業化を促進し、関連の法律と法規を整備するが重要となる」と強調した。                                                   YAHOOニュース より抜粋

「レアアース立国」に向けて歩み出した日本、道のりは長く

日本は先ごろ、最東端の南鳥島の排他的水域でレアアースが含まれた海泥を発見した。日本経済産業省の報告書は、「この鉱床のレアアース埋蔵量が中国の陸上鉱床の10倍を超え、日本の数百年間の消費分に相当し、水深数メートルの浅海に埋蔵されているため、採掘が容易だ」と指摘。ホンダはハイブリッド車のニッケル水素電池からレアアースを抽出し、これを原料にニッケル金属水化物電池を再製造する。また山口大学や愛媛大学、東京大学の共同研究グループは、「三重県でレアアースの含まれる新種の鉱物を発見した」と発表した。日本新華僑報網が伝えた。

日本では電子工業や自動車製造業、精密製造業などの中堅産業のレアアース需要が多い。従って、中国のレアアース輸出規制は日本を苦しめている。日本はなんとかしてレアアース備蓄を拡大し、レアアース代替品の研究に予算を投じている。最近のレアアース資源発見や研究の進展は日本がレアアース資源の自給に向けて重要な一歩を踏み出したことを意味する。

これは日本にとって、「レアアース立国」への夢の実現が近いことを意味しているのか? さまざまな要因を考えれば、その道のりは長いと言うほかない。

まず、日本が南鳥島の排他的水域で発見したレアアースは日本の最東端にある。産業経済省のリポートは「採掘が容易だ」としているが、海底での採掘である以上、電力消費は高く、コストがかさみ、成熟した技術が欠かせない。しかし、海底は生物の生息や活動の場所であり、採掘し過ぎれば、海底生物を激減させるか、あるいは絶滅させ、海洋環境を破壊、取り返しのつかない結果を産むことが懸念される。福島の原発事故が周辺の海洋環境を破壊したことで、海外から厳しい非難を受けている日本は、これを熟考する必要がある。

次に、レアアース発見と商業化は話が別だ。技術面での問題のほか、政治や法律など、一連の難題もある。

昨冬と今春、日本は愛知県渥美半島近くの海底で大量のメタンハイドレートを発見した。2013年に入り、日本の石油天然ガス・金属鉱物資源機構はメタンガス分離抽出試験を行った。これは世界初の海底天然ガス採掘試験で、日本の新エネルギー備蓄に新たな望みをもたらしている。一方、日本各地で新エネルギーへの投資詐欺が相次ぐ。多くの高齢者が「海底資源発電会社の社債購入」へと導かれ、一部は数百万円を騙し取られた。警察が現在、捜査しているとは言え、メタンハイドレートは犯罪者の標的となってしまっている。

日本国内の企業グループや暴力団にとって、レアアースは同様に魅力的なターゲットだ。高いリターンを秘めるレアアースは激しい、または残酷な競争を引き起こすことが必至だ。戦略的な意義のある資源の採掘や利用、計画、管理に対して国レベルで関連法律を打ち出す必要がある。指摘しなければならないのは、これらの法律が国土交通省や環境省などと関連し、互いの協力が必要なことだ。しかし、法的な保障はまだ先の話しだ。

米国のシェールガス採掘は新たなエネルギー革命だとされ、米国政府もシェールガス採掘を経済成長の柱につなげようと望んでいる。現在、日本政府はレアアースやメタンハイドレートに望みを見いだし、米国に倣う姿勢だ。しかし、関連の政治経済や法律の問題をうまく解決しなければ、日本の「レアアース立国」への願いは新たな矛盾、新たな問題、新たな課題に結び付く可能性もある。                                                   YAHOOニュース より抜粋

レアアース含む新種鉱物発見=三重県伊勢市山中で―山口大など

山口大と愛媛大、東京大の研究グループは2日、三重県伊勢市の山中からレアアース(希土類)を含む新種の鉱物を発見したと発表した。

発見されたのは、レアアースのランタンとレアメタルのバナジウムを含む「ランタンバナジウム褐簾石」。国際鉱物学連合の新鉱物・命名・分類委員会により新鉱物として3月1日に承認された。

研究グループは「レアアースは高度な産業技術を支える重要な元素だが、自然界における分布やどのような鉱物に含まれるのかなど不明な点が多く残っている。謎を明らかにするために調査を続ける」としている。

山口大大学院理工学研究科の永嶌真理子准教授らによると、三重県伊勢市矢持町の秩父帯の地層で、鉄マンガン鉱床を調べたところ、ランタンとバナジウムを含む褐簾石を発見した。化学組成と結晶構造を調べた結果、新種の鉱物と判明した。                                                   YAHOOニュース より抜粋