2016年3月

ハヤカワカンパニー、南アにレアメタル現法

大手特殊鋼流通のハヤカワカンパニー(本社=名古屋市西区、早川元章社長)は、南アフリカ共和国にレアメタルの輸出などを手掛ける現地法人「Hayakawa South Africa(Pty)Ltd.」を設立する。これまで日中間を中心としてきた同社のレアメタル事業において、有力な産出地であるアフリカで仕入・情報力を向上するとともに、上海などの海外拠点と有機的に連携させることで特殊鋼商材も含めた多国間事業に発展させる考えだ。国内特殊鋼流通企業のアフリカ進出は稀で、4月上旬にも設立し営業を開始する。                                         YAHOOニュース より抜粋

レアアース磁石で新組成 袋井・静岡理工科大

静岡理工科大(袋井市豊沢)は11日、自動車用モーターや通信機器などに幅広く使われているレアアース(希土類)磁石の新しい組成を発明したと発表した。希土類の含有量を大幅に減らしても、高性能を保てることを証明した。実用化されれば供給不安のある希土類の消費量低減、磁石の用途拡大に期待が広がる。

研究グループは同大理工学部物質生命科学科の小林久理真教授(63)ら4人。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けた。

同大によると、希土類磁石の主流は「ネオジム磁石」で、全体の約90%を占めている。用途は風力発電装置や家電製品など多岐にわたるが、温度上昇とともに磁力が失われてしまう課題があった。研究グループは希土類の量を従来のネオジム磁石の約半分に削減し、磁力を高める鉄とコバルトを多く加えた組成を開発。高温でも高い磁力を発する特性を持たせた。これまでに実用化されている希土類磁石の組成は数例のみで、研究成果は既に別の学者らの論文にも引用されているという。小林教授は「宇宙産業への展開など、活躍の分野は増えると思う。実用化には製造技術の確立が課題」と話した。                                         YAHOOニュース より抜粋

三菱マテリアル/レアアース高効率回収技術開発/省工程化でリサイクル性向上

三菱マテリアルは18日、レアアース磁石から高効率にレアアースを回収精製する技術を開発したと発表した。乾式処理と湿式処理を組み合わせたプロセスで、従来よりも回収の省工程化が図れる。大幅な増加が見込まれるレアアース磁石のリサイクル需要に対応するため、今後はパイロット試験を実施し、将来的な事業化を検討していく考え。

今回開発したのは、廃家電から回収されるモーター内のローター(回転子)から高効率にレアアースを回収精製できる技術。これまでのプロセスではローターから磁石を取り出すためにローターを加熱して磁力を消滅させる「消磁作業」が必要だったが、新技術ではローターのままで処理が可能。乾式処理でフラックスとしてケイ酸ソーダを用いることで大気中でも鉄合金が酸化することなく、レアアースと鉄をほぼ完全に分離することができる。また、レアアース含有スラグは水に溶けやすいため、湿式工程でレアアースの全量を濃縮して回収することが可能となった。

同社ではこれまでも廃家電からのレアアース磁石の回収を一部工場で行い、磁石合金メーカーでそのレアアース磁石がリサイクルされているが、新技術により、磁石合金メーカーに付加価値の高い「レアアース」として提供できることになる。

小型化・省エネルギー化が進む家電製品では、レアアース磁石を使った高性能、高効率のモーター搭載比率が上昇している。自動車分野でもレアアース磁石を使った大型モーターが搭載されたハイブリッド自動車などの普及が進んでおり、今後リサイクル需要が大幅に増加すると見込まれる。このため、同社グループの家電リサイクル事業で回収できるレアアース磁石は10年後には年間数十トンまで増加する見込み。 レアアース磁石にはネオジム(Nd)、プラセオジム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb)などが含まれており、特に重希土類元素のDy、Tbは資源の偏在性が高く、採掘量が少ない希少金属であることからレアアース磁石の回収・リサイクルはそうした希少資源の有効活用につながる。

                                        YAHOOニュース より抜粋