2013年6月

レアアースの不正採掘、江西省カン州市で一斉取り締まり 供給過剰抑制へ―中国

江西省カン(章+貢の旧字)州市鉱管局はこのほど大規模な査察を行い、現地不正鉱山の全面的な取り締まりを実施した。「今年は、カン州が封鎖・封印しただけで、多くの分離工場が生産中止に追い込まれた。これは鉱山への封鎖・封印で付随する工場が稼動できなくなったからだ」と当地の事情通は説明した。第一財経日報が伝えた。


カン州市鉱管局市場秩序整理整頓事務室の当局者は、「確かにこれらの対策でカン州のレアアース業界の秩序を正す計画があった」と証言したが、詳細についてはコメントを控えた。

国家は年度レアアース採掘指令計画で採掘量を企業に割り当てている。昨年度の第2回指標割当てでは、江西省のレアアース鉱産物4500トン、精錬・分離製品4050トン(上半期の留保指標100トンを含む)のほぼすべてをカン州企業に与えた。

だが、指令計画は正規企業に限られたものであり、乱掘、盗掘は適用対象外だ。工業情報化省レアアース事務局の賈銀松主任は、「精錬分離技術の進歩は確かだが、規制体制が不健全だ」と直言する。同氏は、「ここ数年、発展の見返りとしての資源破壊が深刻であり、南部ではイオン吸着型レアアースの含有量が10数%に過ぎないにも拘らず、乱掘の結果、生態系のひどい破壊を招いた」とかつて指摘している。

カン州レアアース協会の権威筋は、「レアアースの価格の値上がり値下がりを問わず、不正規鉱山は簡単に市場をみつけている」と指摘し、「現在、価格が安い不正規鉱山の製品が出回り、レアアース相場が乱れている。これらの不正規鉱山の存在自体が正規企業にとって不利益だ」との見解を示した。

根本からレアアース資源を守るために、工業情報化化省は年初から2回のレアアース業界整頓会議を開き、乱掘・盗掘の取り締まりに軸足をおくことにした。今後は、レアアース整頓を無断生産能力の取り締まりに集中する。つまり、レアアースインボイスを使わず、レアアース指令計画に沿わない生産能力を情け容赦なく取り締まるということだ。

内モンゴル包頭市は、同様の取り締まりを行っている。以前に比べ、市場では不正規企業の鉱石が少なくなった。包頭市のレアアース企業の経営者は6月20日、「当局の持続的な抜き打ちの取り締まりとレアアース相場低迷を背景に、不正規企業の生き残りは難しくなっている」と明かした。

だが、業界関係者は、「取り締まりの強化だけでは根絶できない」とし、「根絶できない原因は不正規企業群のチェーン未解消にある。当局が規制を少しでも緩めれば、乱掘・盗掘が再び台頭しかねない」と懸念する。

包鋼稀土の統合によって基本的に取り締まりが出来ている包頭市とは違い、南部はまったく別世界だ。「レアアース鉱山は一般的に人里離れた山奥にあり、道が狭く、何10キロメートルも離れた場所を毎日監視することはほぼ不可能だ」と業界関係者はいう。

不正規企業のチェーンには、精鉱、炭酸レアアース、分離の3工程がある。だが、取り締まりは鉱山採掘(精鉱の基盤)にとどまるが、実際には、分離工程がカギとなる。業界には、「分離が行われなければ製品化できない。分離能力をもつ企業のほとんどは小規模企業ではなく、その需要が途絶えない限り、不正規企業による供給で賄われることになる」との認識がある。

百川資訊のレアアースアナリストの杜帥兵氏は、「カン州の取り締まりはレアアース業界に影響を及ぼす」とみており、「中間業者は、出荷を控えながら様子見をしている。レアアース価格は必ず値上がりする」と予断した。

百川資訊によると、「レアアース価格は年初から一直線で下落し、レアメタルプラセオジム、ネオジム価格は1月3日には1トン40万元だったものの、6月18日には32万元前後に落ち、その酸化物価格は半年で約5万元下がった」という。

理論上、取り締まりは価格上昇を促すが、レアアース市場は供給過剰局面が長く続く。カン州レアアース協会の権威筋は、「一回の取り締まりだけで万全の効果は期待できず、これを持続する行動が不可欠だ」とみている。

続落するレアアース価格はすでに多くの中国企業のコストラインを割り込んでいる。「いまの市場価格で推計すると、多くの企業は赤字経営に陥っているはずだ。だが、稼動は続けなければならない。指令計画が割り当てられている以上、稼動中止は許されない」と同氏は指摘する。取り締まりの影響により、レアアース価格はすでに小幅に上昇し始めている。                                                   YAHOOニュース より抜粋

ハイブリッドで進む、レアアースの再利用

2011年の東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの関心が高まっているが、貴重なのは何もエネルギーだけではない。蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要不可欠な材料であるレアアース(希土類)も、我々の生活には欠かせない貴重な資源である。

これまで、レアアースの生産は中国が9割を占める独占市場だった。そして、その大部分をレアアース消費大国である日本が輸入してきた。しかし、2010年に発生した中国漁船衝突事件に端を発する尖閣諸島をめぐる一連の問題から、レアアースの価格が急騰。中国に対する供給不安から、中国産レアアース依存からの離脱と、省希土類や脱希土類の動きが進んでいる。

12年11月に一般社団法人電子情報技術産業協会が発表した「レアメタル・レアアース資源の現状と課題」の中でも、中国問題に対処するための5つのレアアース対策が掲げられている。すなわち、拡散技術の開発による「レアアース使用量の削減」、レアアース以外の材料で機能を代替する「代替品の開発」、「中国外鉱山の開発」「レアアースの備蓄」、そして「レアアースのリサイクル技術の開発」だ。

そのような状況の中、本田技研工業 <7267> は「レアアースのリサイクル」を積極的に進めており、電池交換や廃車などによって不要になったハイブリッド車用のニッケル水素バッテリーから抽出したレアアースを、ハイブリッド車用モーターの磁石へ再利用する、世界で初めての取り組みを行っている。

同社は以前より、日本重化学工業株式会社と共同で、小国事業所にて使用済みのニッケル水素バッテリーからレアアース酸化物を抽出する作業を行ってきたが、その酸化物をさらに溶融塩電解し、純度99%以上の金属レアアースとして抽出するリサイクル事業を3月から開始している。

ホンダはさらにこの取り組みを発展させるため、6月18日には、日本重化学工業株式会社だけでなく、TDKとも共同で推進していくことに合意したことを発表した。今後は、全国の販売店でホンダが回収したバッテリーから日本重化学工業がレアアースを抽出し、そのレアアースをTDKがハイブリッド車用モーターの磁石として再利用するスキームを3社共同体制で進めていく。

社団法人新金属協会の報告によると、12年1月~11月のニッケル水素電池の生産個数は、3.52億個程度、対前年同期比約23%の増となっている。また、同期ハイブリット車生産台数は、130万台程度、対前年同期比約100%の増であったことから、ニッケル水素電池生産個数アップは、ハイブリット車生産台数増が主要因と考えられている。

ホンダは新型アコードをはじめとするハイブリッド車の開発すすめながら、今後は製品のリユース・リサイクルにつながるネットワークも強化して、モビリティ社会全体による環境負荷低減を目指すとしている。積極的に使用する一方で、それを再利用する道も積極的に開発する。これも一種のハイブリッドといえるだろう。                                                   YAHOOニュース より抜粋

日本のレアアース開発の最大の敵は経済産業省だった?

スマホ、エアコン、ハイブリッドカーなど、ハイテク製品の部品に必要な鉱物資源レアアース(希土類)。これまでは世界シェア首位の中国にやりたい放題やられてきたが、昨年6月の調査によって、実は日本の近海にも大量に眠っていることがわかった!

■世界の産出量の97%を中国が握る

「これは想像を絶する夢の濃度です。必ずや日本の福音になる」

昨年6月、南鳥島沖の海底で、世界最高濃度のレアアース(希土類)を豊富に含む泥の層を発見した東京大学大学院工学系研究科の加藤泰浩教授はそう話す。

レアアースとはランタンやネオジムなど17種類の元素の総称。1794年、スウェーデンの小さな村で最初に発見され、『まれな(rare)土(earth)』と名づけられ、今では「ハイテク産業のビタミン」とも呼ばれる。

「材料に少し混ぜるだけでその本来の性質を一変させるためです。レアアースを生かした素材で有名なのがネオジム磁石。“世界最強”ともいわれるこの磁石はハイブリッドカーの駆動モーターに1kgほど入っていて、これがなければ製品化は不可能ともいわれます」(加藤教授)

ほかにも、スマホ、エアコン、デジカメ、DVDから風力発電の発電機まで、あらゆるハイテク機器に含まれている。レアアースはまさにハイテク技術を売りにする日本の“生命線”なのだ。

ところが、その世界の産出量の97%を中国が握っている……。

「レアアースが濃集する鉱山は世界中に分布していますが、ウランやトリウムといった放射性元素が共在し、それがネックとなって鉱山開発を断念するケースが大半。そんななか、規制が緩い中国では80年代から国策で鉱山開発が進められてきたのです」(加藤教授)

中国、恐るべし!

「その後、中国はなりふり構わぬ値下げ攻勢を仕掛け、コストで太刀打ちできない他国のレアアース鉱山は次々と閉山に追い込まれていきました」(加藤教授)

こうして市場を独占すると、中国は価格をつり上げてきた。

「中国産レアアースの輸出価格は輸出税の課税や増税で上昇し、国内の流通価格の倍ほどに。そして、2010年9月に起きた尖閣諸島沖での中国漁船衝突事故の報復措置として日本への輸出全面禁止に踏み切り、それ以降、輸出価格は最高40倍にもなった」(加藤教授)

価格暴騰にあえぐ日本企業は工場を中国に移転するほかなかった。

「『レアアースが必要なら、中国に工場を造れ』と要求されたからです。これによってスマホ用タッチパネルガラスや高級カメラレンズなど、日本のハイテク製品の製造拠点が中国に移転する流れができてしまいました」(加藤教授)

中国側の狙いは?

「最終的には、中国に工場を移した海外のハイテク企業の技術を盗み取ることにあります。資源と技術の両方を握られたら、日本の将来は完全に断たれてしまう。私は研究者としてその点に強い危機感を覚えました」(加藤教授)

■南鳥島沖の資源量は230年以上分!

中国の独占体制を根本から変えるためにも、日本は自国でのレアアース確保が喫緊(きっきん)の課題となった。加藤教授はこう打ち明ける。

「私たち(東大研究チーム)はひそかに太平洋の海底泥の研究を進め、タヒチ沖などに眠るレアアースを豊富に含んだ泥の存在をつかんでいました。そのデータから、日本の小笠原諸島の南鳥島沖にも同じ成分の泥が存在することを確信していたのです」

事実、昨年6月に加藤教授は日本の排他的経済水域としては初めて、南鳥島沖でレアアースを発見。さらに「水深5000m超の海底から採取した泥を分析するとレアアースが最大約6600ppmの濃度で含まれていました。これは中国の鉱床の10倍以上。この高濃度の泥が少なくとも1000平方kmの範囲に広がっている可能性があることも突き止めた」(加藤教授)という。

その埋蔵量が素晴らしい。

「計算上では、国内消費量の230年分以上です」(加藤教授)

南鳥島沖のレアアース泥の利点について、加藤教授が説明する。

「高濃度なだけではなく、レアアースの抽出が非常に簡単。海底から採掘した泥を1時間ほど薄い酸に浸しておくだけで自然と分離します。中国の鉱床では泥に酸をつけてもそこに含まれるレアアースの50%ほどしか取り出せないが、レアアース泥からは90%以上。抽出が簡単でムダのない分、より商業化しやすいということです」

最大の長所はこれだ。「レアアース泥は、陸上のレアアース鉱床の最大の欠点であった放射性元素をほとんど含みません。トリウム含有量でみると、川原に転がっている石ころと同程度。ほとんど含まないといってもいいレベルです」(加藤教授)

膨大な資源量で、レアアースを取り出しやすく、放射能リスクはほぼ皆無。すぐにでも実用化できそうだが、このレアアース泥は水深5000m超の海底にある。世界を見渡しても水深5000mを超える深海から鉱物資源を引き揚げた前例はないとのことだが……。

「実は採取法については今、産学連携で研究を進めています。母船から海底に掘削パイプを下ろし、そこに圧縮した空気を送り込んで泥を吸い上げる方式で、海底油田から石油を引き揚げる既存技術を少し改良したもの。コンピューターを使ったシミュレーションでは成功しており、あとは実証実験を残すのみ、という段階まできてはいますが……」(加藤教授)

ここで初めて加藤教授が表情を曇らせた。どうしたのか?

「実証実験やレアアースの事業化には国の予算措置が必要ですが、依然として鈍いと言わざるを得ません。中心となって推進すべき立場にある経済産業省が『まだまだ研究段階』とか『時期尚早』とか言っているうちに、海外に先を越されてしまうかもしれません。レアアースの泥は南鳥島沖だけにあるわけではなくて、タヒチ沖のフランスの排他的経済水域やハワイ周辺海域にもあるんですから。国内で内輪もめしてもたついている間に、タヒチ沖で中国とフランスがいち早く共同開発する可能性だって否定できません」

そんなスピード感のなさが日本のレアアース開発の最大の妨げになっている。

「ただ、それらの要因を抜きに考えると、泥の採掘の実証実験に2年、同時進行で海底探査に1、2年。成功すれば、あとの製錬や加工は既存の技術で対応できます。早くて5年後には生産が始まり、国産レアアースを積んだプリウスが道路を走っているかもしれません」(加藤教授)

すべては国のやる気次第だ。                                                   YAHOOニュース より抜粋

レアアース回収、50倍の効率で 九州大など新技術開発

使用済み電池や電子機器などに含まれる希少資源「レアアース」(希土類)を従来の50倍の効率で取り出す技術を、九州大と住友金属鉱山が開発した。日本の沖合の海底資源として期待される「マンガン団塊」からのレアアース回収への応用が期待されている。

レアアースの回収には、抽出剤という液体を使う。鉱物を酸で溶かして抽出剤入りの油を混ぜると、レアアースが抽出剤にくっついて回収できる仕組み。しかし、電池やマンガン団塊には安いマンガンが多く含まれ過ぎているため、高価なニッケルやコバルトを回収する際に邪魔だった。

九大の後藤雅宏教授らは今回、ニッケルやコバルトだけを効率よくくっつける抽出剤を開発。液体中の濃度をこれまでの50倍に高めることができ、「従来は数十回の工程を重ねて純度を高めていたのが、1~2回で済むようになる」という。酸性度や量を調整すれば、17種類あるレアアースをそれぞれ回収できるといい、住友金属鉱山は「今後、経済性を検討していきたい」としている。                                                   YAHOOニュース より抜粋

中国当局、新たなレアアース規制を検討 不法採掘・不法売買取り締まり強化へ

レアアース業界に、新たな規制の嵐が起こる予兆が見え始めている。権威筋によると、工業・情報化部は、レアアース業界に対する新たな規制案を検討している。「工業・情報化部は5月13日に非公開会議を開催した。レアアース業界の大手企業や管轄部門が出席し、不法採掘と不法経営を取り締まる措置を検討した」という。措置はまだ検討・改定中だが、間もなく打ち出される見込みだという。経済参考報が伝えた。

工業・情報化部は、不法採掘・精錬の取り締まりを強化し、罰則を厳しくするとともに、「精密加工」という看板を掲げて、レアアース精錬・分離と採掘をする不法企業を新たに取り締まり、違法行為を発見すれば直ちに閉鎖させるとしている。また、レアアース企業であれば出すことができるレアアース専用税務インボイスを、レアアース指令性生産計画(工業・情報化部が発表するレアアース生産枠)と結びつけることにより、違法レアアースの「合法化」を阻止する。

非公開会議が取り上げた重要な議題の中に、「レアアース資源税の引き上げ」があることが注目される。レアアース資源の有効な保護を目的に、レアアース資源税の継続引き上げについて、工業・情報化部は出席代表らの意見を聞いた。

財政部、国家税務総局は2011年に、レアアース原鉱資源税を1トン0.50~3.00元(約8~48円)から30~60元(約480円から960円)に引き上げる通知を出した。だが、会議に出席した企業代表は、地域によって資源税の徴収状況が異なっており、原鉱資源税率をレアアース製品に換算すると、広東省では1トン2万5000元(約40万円)、広西自治区では5000元(約8万円)で、江西省カン州市では3万6000元(約57万8000円)だったりと、非常に混乱していると述べた。

「この問題にはまだ議論の余地がある。現在、レアアース資源税が正規企業と不法企業との間に、大きな価格差をもたらしている。厳しい取り締まりがないまま、税率を引き上げると、おそらく正規企業は生き残れず、不法企業が大もうけすることになるだろう」と会議の参加者は述べた。

工業・情報化部は今後、レアアース規制を今までになく厳しくし、環境保護部、税関、国土資源部、商務部などと協力して調査を行い、不法業者がもたらす混乱を一掃する考えである。工業・情報化部の蘇波副部長はレアアース業界会議に出席した際、「今年、国務院関連当局もより厳しい措置をとり、同時に、レアアース専用インボイスモニタリングシステムを実施し、レアアースの不法生産、不法売買を取り締まる。レアアース指令性生産計画の実行を強化し、調査チームによる抜き打ち調査を行う。レアアース企業の生産を監視するシステムを設け、企業の生産台帳とエネルギー消費を監視する。地方政府に対して監督責任を果たさせ、不法企業や不正が発覚した地方には、断固として計画指標を減枠し、責任を厳しく問う」と表明した。

レアアース価格は2010年から急落し、北部大手の包鋼稀土は生産停止を繰り返したが、状況は好転しなかった。さらに懸念されることは、業界の混乱ぶりの深刻さである。乱掘が止まらず、不法業者がはびこり、正規企業の運営が圧迫されている。工業・情報化部は12年に、先頭に立って取り締まり活動を繰り返し行い、14の不法採鉱拠点を取り締まり、選鉱・精錬企業20社を操業停止、生産能力約3万トン分を封鎖した。

「長期にわたって積み上げられてきた問題は、抜本的な解決ができていない」と蘇波副部長は認めた。レアアースの不法採掘、無計画、計画以上の生産、不法売買、密輸などが横行している。表向きは、レアアース指令性生産計画を達成できなかったかのようにしているが、実は、計画外の採掘・生産が行われ、市場の秩序を乱している。このように不法生産されたレアアース製品は、様々なルートを通じて川下の企業に販売され、海外に密輸されている。こうして、レアアースは値下がりし、正規企業は大幅な減収減益に見舞われている。また、精錬・分離・生産能力の過剰が言われる中、閉鎖・操業停止を命じられた企業の中には、監督の目を潜り抜け、他省に移って不法生産を続けているところもある。                                                   YAHOOニュース より抜粋

中国の独占に変化起きるか…ロシア極東の大規模レアアース鉱山、まもなく採掘開始

日本の科学者が海底で大量のレアアースを発見したとの情報に続き、ロシア極東地域ではTomtorレアアース鉱山でまもなく採掘が始まるとの情報が出ている。同鉱山は世界最大のレアアース鉱山となる見通しだ。生意社が伝えた。

ロシアのメディアによると、ロシアの大手グループICTがロシアの国営企業Rostecと10億米ドル(約1000億円)を出資して世界で埋蔵量が最大となる鉱山の一つ、Tomtorレアアース鉱山の開発を進めている。同鉱山は面積が250平方キロメートルで、ロシアのヤクート地域にある。レアアースの埋蔵量は約1億5000万トンとみられ、イットリウム、酸化二オブ、スカンジウム、テルビウムなどが含まれる。同鉱山の採掘開始は、中国が世界のレアアース市場を独占する状況を変えるものとなると報じられている。

昨年から海外のレアアース鉱山が次々と生産を回復し、レアアース供給の枠組みが変化し始めた。米国ではマウンテンパス鉱山が生産を回復。同鉱山は世界最大のバストネス石鉱山で、品位が5~10%。確認埋蔵量は147万トンだ。またオーストラリアのマウント・ウェルド鉱山も昨年、生産を回復した。同鉱山で産出する製品は品位が高く、確認埋蔵量は140万トン、推定埋蔵量は600万トンを超える。

                                                  YAHOOニュース より抜粋