2012年5月

レアアース密輸量は年間2万トン、輸出総量の3分の1に相当(2)

中国政府は、レアアース(希土類)の国内における生産秩序の整備のほか、密輸の取り締まりにも力を入れている。権威筋によると、税関総署はこのほど13社のレアアース輸出割当企業の責任者を集めて、「レアアース輸出管理」についての座談会を行ったことがわかった。税関当局は引き続き密輸の取り締まりに力を入れるという。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

レアアース輸出割当企業のある責任者によると、2011年下半期以降、輸出量は減少の一途を辿り、多くの企業は割当量を消化しきっていない。これは価格と市場が原因であるほか、監視を逃れた密輸が禁止しても繰り返し行われていることがさらに大きな原因だ。

同責任者は昨年、チームを率いて米国や日本などを視察に訪れた際、国外のレアアースの輸入量が中国の輸出量より多く、しかもその差が驚くほど大きいことを知った。税関の統計によると、中国のレアアースの密輸量は年間2万トンに上り、輸出総量の3分の1に相当する。

レアアース協会の責任者は、「協会が発足してから、レアアースの密輸取り締まりはすべてのメンバー企業がもっとも関心を寄せる問題の一つである。正規輸出と比べて密輸量が多いのは、主に利益が大きいためだ。それに加えて、非正規ルートを通って行われた密輸により、国内のレアアース鉱で違法採掘や盗掘が横行している」と述べた。

さらに同責任者は、「密輸は中国の環境を大きく破壊するだけでなく、レアアース産業の是正を難しくしている。鉱物資源の根本的な管理から着手し、引き続き密輸取り締まりを強化し、取り組みに力を入れてようやくレアアースの密輸を抑制することができる」と述べた。                                                   YAHOOニュース より抜粋

レアアース密輸量は年間2万トン、輸出総量の3分の1に相当(1)

中国政府は、レアアース(希土類)の国内における生産秩序の整備のほか、密輸の取り締まりにも力を入れている。権威筋によると、税関総署はこのほど13社のレアアース輸出割当企業の責任者を集めて、「レアアース輸出管理」についての座談会を行ったことがわかった。税関当局は引き続き密輸の取り締まりに力を入れるという。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

税関総署が座談会を開いて間もなく、中国工業情報化部も「レアアースの不法輸出取り締まり」についてのレアアース企業会議を開いた。「工業情報化部と税関総署が同時期に会議を開き討論したことは、政府がレアアースの密輸をさらに厳しく管理・統制することを意味する」と、レアアース協会のある責任者は話した。

中国は2007年からレアアース生産に対する指導的計画を実施し、輸出規制を行っている。09年に輸出と国内生産の集中的な管理・抑制を開始してから、価格が高騰し、密輸が横行するようになり、レアアース産業の是正における一大問題となった。

さらに、レアアース産業はさらに厳しい状況に立たされていることに注意したい。輸出割当量が消化されていない一方で、密輸が禁止しても繰り返し行われている。

中国税関統計コンサルティングサービスセンターの最新の統計によると、4月のレアアース輸出量は387トンで前年同期比93%減、前月比38%減だった。2012年1-4月のレアアース鉱石、金属、化合物の輸出量は3046トンで、前年同期比43%減少した。                                                   YAHOOニュース より抜粋

レアアース新鉱物、あった 東大など松山で

ハイテク製品に不可欠なレアアース(希土類)とレアメタル(希少金属)でできた新鉱物を、東大物性研究所と愛媛大の研究チームが松山市内の山地で発見した。大量に存在すれば資源化できる可能性があり、鉱床の有無や埋蔵量などを調査すべきだとしている。

この鉱物はレアアースのイットリウムとレアメタルのタンタル、ニオブの酸化物。褐色の板状または放射状の結晶で、大きさは数ミリから1センチ。松山市北部の高縄山(標高986メートル)の花崗岩(かこうがん)から発見した。3月に国際鉱物学連合から新鉱物と認定され、「高縄石」(学名・タカナワアイト)と命名した。

レアアースは花崗岩などに含まれ、中国が世界の産出量をほぼ独占している。日本の花崗岩は含有率が低いためレアアースは採掘されていないが、高濃度で大規模な鉱床が見つかれば国産化できる可能性がある。

同研究所技術職員の浜根大輔氏(鉱物科学)は「この成分が高密度に集まった鉱物は極めてまれで、レアアースの国内分布を調べる手掛かりになる。資源化には採算性が課題だが、産出条件を解明して地質が似ている場所を探せば、未知の鉱床を狙い撃ちできるかもしれない」と話している。

浜根氏は愛媛大の皆川鉄雄准教授とともに、平成13年の芸予地震で崩れた高縄山の登山道でこの鉱物を採取。当時は既存の鉱物だと思っていたが、昨年、東日本大震災で研究活動が一部中断したことがきっかけで10年前のことを思い出し、詳しく再分析したところ、既存のものとは結晶構造が異なる新鉱物と判明した。                                                   YAHOOニュース より抜粋